自動売買へのよくある誤解と注意点

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「自動売買」という言葉与える印象と、実際の自動売買には大きなギャップが存在しています。誤解を持たれている人が多いと感じることが多々あるので、そもそも自動売買とは?について書きつつ、どんな人が自動売買に向いているのかを書いていきたいと思います。

自動売買に対するよくある誤解

  • 自動売買は何もしなくても勝手に稼いでくれる魔法のステッキである
  • 自動売買は開発は大変だけど、後は放置していて大丈夫

これらはどちらも間違っています。

そもそも自動売買とは?

自動売買とは、決められた一定の機械的なルールにしたがって取引を行うことです。ルールそれ自体が自分で判断をして売買をしているわけではありません。

常にシステムが最適化をし続けるようなモデルであれば、システムに判断してもらうことができるんじゃないか?と思う方がいるかもしれませんが、これは残念ながら上手くいきません。詳しい説明はここでは省きますが、一言で説明すると、「データスヌーピングとモデルの最適化が起きてしまうため」です。

そのため、どのようなルールにするのかを決めるのは自動売買を動かす人間ですし、そのルールが果たして利益を生み出すものであるのかを判断するのも人間です。自動売買を行うにあたり、以下のようなことを人間が判断しなければいけません。

  • どのようなルール(戦略・ストラテジー)を採用するのかという判断
  • ルールを改良するか、そのまま動かすかどうかの判断
  • ルールが機能しなくなったとどのように判断するのか

自動売買というと、何も考えなくてもお金が増える魔法のステッキなのではないか?という印象を受ける人もいるかと思いますが、決してそのような万能のツールではありません。
繰り返しになりますが、あくまでも自動売買は機械的なルールに従って取引をしてくれるものであり、それをどのように動かすのかを決めるのは人間です。

たとえば一般的な投資信託も一定のルールに従って特定銘柄に対して売買を行うものであるので、一般投資家から見たらこれもある意味自動売買であると言うことができます。少なくとも一般的に考えられている自動売買の定義には完全に一致します。

AIを使った自動売買など、バズワード的に使われることも多いですが、その多くが単に接頭辞に「AI」をつけただけのものであり、20年以上前から存在する自動売買から技術的にほとんど進歩していません。
AIというワードが出ているときには、「これは機械学習を使ったものなのか?」とぜひ尋ねてみてください。

と、ここまで自動売買のことを悪く言ってきましたが、では自動売買で利益を上げることはできないでしょうか?
私は決してそのようなことはないと思います。

稼げる自動売買とは?

投資信託も一般投資家目線では自動売買であるという話をしました。もちろん投資信託で稼ぐことができないかというと決してそのようなことはありません。自動売買も同じです。使い方によって利益を上げることができます。

自動売買で利益を上げるために重要なポイントは3つです。

相場の変化に対応できるものであること

異なる思想の売買戦略を複数同時に動かすことができること

日々考えて試行錯誤できること

簡単に説明していきます。

相場の変化に対応できるものであること

相場環境は日々変化していきます。特定の過去の値動きにフィットさせた売買戦略がバックテスト(過去のシミュレーション)上で利益を上げるのは当たり前です。相場の変化に対応するためには、あらゆるケース、とまではいかなくても複数のケースに対応できるようでないと、売買戦略が想定する値動きにならなかったときに損失を垂れ流してしまいます。

売買戦略を作る際には、守るべきいくつかのルールがあります。ルールを守った上で、相場の変化に対応できるだろうと予測を立てた上で動かすことのできる売買戦略が実運用には求められます。

異なる思想の売買戦略を複数同時に動かすことができること

無敵の売買戦略はありません。売買戦略とは所詮は数字の組み合わせに過ぎません。自分で売買戦略を開発して日々メンテナンスを行う場合は別として、1つの戦略だけに依存して運用を行うことは、1つの銘柄だけを持ち続けることと同じです。上手くはまれば大きな利益に繋がるかもしれませんが、極めてギャンブル的であるといえます。

よく、高額の売買戦略が売られていたりしますが、よほどの理由がない限りわざわざ高額のものを買う必要はありません。高いものであればあるほど、OHLCV(4本値+出来高)を適当にこねくり回したものの中から、たまたま良い結果が出たものを抜き出してよく見えるように見せているだけのことが多いように思います。
売買戦略は必ず劣化するものと思ってください。必ずです。

そこで必要になるのは、①の条件を満たした異なる思想の売買戦略を複数同時に稼働させることです。思想が異なれば売買の結果も変わるものです。繰り返しになりますが、無敵の戦略はありません。複数の思想が異なる売買戦略を動かすことで、損失の影響を抑えやすくなります。投資の格言にもある「卵はひとつのカゴに盛るな」を愚直に実践してください。

日々考えて試行錯誤できること

そして最も重要なのが、この日々考えて試行錯誤することです。自動売買なのに試行錯誤?と思われるかもしれませんが、試行錯誤は絶対的に必要です。毎日何時間もやる必要はありませんが、定期的な見直しは必須です。
短期売買を行う人であれば週に1度、長期的なトレードであれば1か月に1度程度でもOKです。必ずやってください。

自動売買は基本的に主体的なトレードの一形態であり、トレードは人間が行うものです。完全お任せが良い人は世界経済に投資するようなETFを買うなりしてください。自動売買には向いていません。

はむとれではどうしているのか?

これらの自動売買に関する注意点を踏まえた上で、はむとれでは、複数の人が売買戦略を作成して発表することのできる場と、それらを組み合わせて活用することのできる環境(システム)を提供しています。私はこれを集合知の活用と呼んでいます。

また、売買戦略の作成に関する注意点については、『考えるハリネズミ』という公式メディアに手を変え品を変え書いていっています。投資とデータに関する面白メディアであり、稼げる人を増やすための教育コンテンツを充実させる場でもあるのが『考えるハリネズミ』です。

さらに、日々考えて試行錯誤するための場として、Discordコミュニティを活用したユーザー間のコミュニケーションが行える場を提供しています。1人で思い悩み、継続して試行錯誤していくことには困難が伴いますが、同じ仕組みを使っているユーザー同士が集まってコミュニケーションを取ることができればそれが考える場になると思っています。

長くなりましたが、以上で『自動売買へのよくある誤解と注意点』を終わります。
ここまで読んでいただきありがとうございました。

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